人気ブログランキング |

TODAY'S Column [今日のコラム]

miura.exblog.jp ブログトップ

どうした森内名人。第72期名人戦で挑戦者羽生三冠に三連敗しカド番に追い込まれる。

5月8、9日の2日間に渡り、佐賀県武雄市・湯元荘東洋館で行われた「第72期名人戦七番勝負第3局」は挑戦者羽生3冠が勝利し、これで森内竜王・名人に3連勝となり、名人位奪取まであと1勝となった。一方69期名人戦で当時羽生名人から名人位を奪取し、以降70期4勝2敗、71期4勝1敗と羽生現3冠の挑戦を大差で退けてきた現森内竜王・名人は、名人位失冠のカド番に立たされた。


b0022690_0354958.jpg

              [第72期名人戦第3局 感想戦の様子]

問題は3連敗の森内名人の内容が悪すぎることだ。3戦とも中盤羽生三冠に僅かに有利な局面になると、それ以降優位が拡大したまま終局を迎えてしまうことだ。今度の第3局も、終盤詰むか詰まざるかの1分将棋にはならず、森内名人は18分、羽生3冠は24分考慮時間を余している。また第2局も森内名人は20分時間を余し89手の単手数で敗れている。1局目こそ178手の長手数の戦いとなったが、88手目、羽生陣営の2つの角が森内陣営を直射した時点で、既にこの勝負のあやは羽生側に傾いていた。

森内名人の、今回の名人戦での3連敗の原因はどこにあるのだろう。現在森内名人は決して不調ではない。むしろ他の棋戦では好調を維持している。昨年末竜王位を当時の渡辺竜王から4勝1敗で奪取以降、勝率は7割を超え、4月30日には第85期棋聖戦挑戦者決定戦に勝ち、羽生棋王への挑戦を決めいている。

実は森内名人は、昨年竜王位を奪取するまでは、他の棋戦で活躍することは殆どなかった。名人戦以外では2006年に羽生棋王への挑戦、2009年渡辺竜王への挑戦以降、一度も他の棋戦で挑戦者になっていない。
思うに森内名人は、2011年に名人位を奪取して以来、名人位を死守してきた3年間だったが、竜王位という名人に並ぶ2大タイトルを併せ持つことで、心にわずかな隙が出来たというのは思い過ごしだろうか。
しかし名人といえど人の子である。竜王位を取る前の森内名人にとって、名人位を失うことは無冠に陥ることを意味した。ところが竜王・名人となったいま、仮に名人位を失っても竜王のタイトルは名乗れる。
森内竜王・名人と羽生三冠の本来の棋力の差はないと言って良いだろう。あとはタイトル防衛及び奪取にかける気力の問題となるのだろう。
一度わずかでも緩んだ気力を、短期間で再び元に戻すことは非常に困難と思われる。しかし私ならずとも多くの将棋ファンにとって、このまま森内名人が本来の研ぎ澄ました指し手を見せないまま、本棋戦を終えることは残念でならないだろう。
最終的な勝敗はともかく、出来うるならばコンピューターソフトをも凌駕する指し手の応酬で、見ごたえるある名人戦を一戦でも多く見たいものである。
by tsune2514 | 2014-05-11 00:47 | 将棋
line

今日の話題を辛口コメント


by tsune2514
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31